ストレスによるプラス効果3:学習しさらなる成長へと導いてくれる。

そうなんです。ストレスは私たちに学習をさせ、成長へと導いてくれるのです。
ストレスが起き、のちにストレスのかかっていない、ノンストレスの状態にもどるために、わたしたちの身体と脳は、コルチゾールやオキシトシンといったホルモンの力を借ります。
コルチゾールやオキシトシンはストレスがかかることによってうまれるホルモンです。こういったホルモンが、精神的な、そして肉体的なリカバリーを可能にするのです。
ほとんどの人は、”ストレスから回復する”と考えがちですが、実はそれは反対で、回復することもこのストレスの働きの一部なのです。
ストレスによるリカバリーは急におこるものではありません。
強いストレスを感じたあと数時間の間、私たちの脳はおこった出来事を忘れないように、しっかりとアップデートを行います。このアップデートが起こっている間、ストレスホルモンはさらに増え、これが私たちの学習能力と記憶力アップに繋がります。
ある出来事のことが頭から離れない、そのこと以外なにも考えられない、誰かにそのことを話せずにはいられない、なんてこと経験したことありませんか?それはこのアップデートのせいです。
もしそれがうまくいった出来事なら、きっとあなたは自分がしたこと全てを、そしてどうやってそれがうまくいったのかを何度も考えるはずです。
そして、それがもしうまくいかなかった出来事なら、きっとあなたはなにが起きて、なにかちょっと違ったことができなかったか、もっと他の方法はなかったか、など考えるでしょう。
このリカバリーのプロセスでは、あなた少しは感情的になります。
興奮した状態が続いたり、イライラしたり、落ち込んだり、
実はこれは、脳があなたにこの出来事のことを覚えておくように、そして将来同じようなストレスのかかったシチュエーションがやってきても大丈夫のように、仕向けているのです。
4回のポジティブモーニングランを通して、ストレスの秘密についてシェアしてきました。
ストレスというものは、ネズミを使った実験から生まれ、そして、ラットのように実験で針で刺されたり、熱されたことに対しての反応だけではなく、外部に適応するために起こす行動もこの時ひっくるめてしまったことを第1回目で説明し、その後、ストレスによるプラス効果3つをシェアしました。
そして、学習し、さらなる成長へと導いてくれること。
どうでしょう。ストレスのかかった状態に遭遇した時、自分の身体、そして脳ではこんなことが起きていたのか、第3者の立場でみることができましたか?
そうすると、このストレスのプロセスに感謝でき、そしてこれから抱えるであろうストレスもそんなに悪くないなと思えてきませんか?
ストレスのかかったシチュエーションをスキルアップ、知識アップのいい機会と捉えていきましょう。
このストレスの秘密で、少しでもみなさんのストレスに対する考え方が変わればと思います。
*2019年6月3日のポジティブモーニングランより。
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